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異世界でチート能力(スキル)を手にした俺は、現実世界をも無双する ~レベルアップは人生を変えた~ キャスト対談

キャスト

――本作のオーディション資料や原作をご覧になって、どのような印象をお持ちになりましたか?

松岡新しい切り口だなと思いました。異世界転生、異世界転移というと異世界に行ったままなかなか戻れない、あるいは戻らないイメージがあったんですが、『いせれべ』は現実と異世界を行き来して、しかも異世界で得た能力を現実世界に持ち出せるんです。それもチート級の能力ばかり。「あんなことできたらいいな」を叶える能力が現実世界でも使えるというのは夢があって面白かったです。

鬼頭松岡さんのおっしゃったとおり、異世界で手に入れた強いスキルを現実世界に持ち出せる設定がとても新鮮でした。しかも主人公の優夜は現実世界の学園生活でも、モテモテになるんです。夢のある設定ですよね。現実世界にしっかり悪い人たちが出てきて、チート能力でコテンパンにする展開も気持ちよかったです。

前田主人公の優夜さんの人柄がこの作品の魅力だと思いました。心が綺麗な男の子なので、報われてほしいな、幸せになってほしいなと素直に思えるんです。その願いどおり、どんどん優しい友人にも恵まれ、少しずつ自分の居場所を見つけていくので、見ていて心が温かくなると思います。あかりん(鬼頭)も話していましたが、スカっとする展開も大好きです!

――皆さんが演じているキャラクターのご紹介をお願いします。まずは松岡さん演じる優夜についてはいかがでしょうか?

松岡優夜は家族にも見放され、いじめにも遭っているという、非常につらい人生を歩んでいる男の子です。でも、その境遇が彼の優しさに繋がっていて、僕の好きな言葉でもある「誰かを許せる人間とは、強い人間である」を体現しています。困った人がいれば、それが普通の人だったら見て見ぬ振りをしそうな状況でも、手を差し伸べる行動力がある。そういうところが素敵ですし、応援したくなります。

鬼頭チート能力を手に入れても、いい意味で中身が全然変わっていないのがいいですよね。ずっといい人。

前田わかります! 心が綺麗なままなので、「こいつ羨ましいな……」みたいな嫉妬心が沸かないんです。許せてしまうというか、「そりゃ優夜さんだったらいいよ、楽しんで楽しんで」って(笑)。逆に応援しちゃいます。

鬼頭視聴者目線で敵意が生まれないですよね。

松岡確かによっぽどの天邪鬼さんじゃなければ(笑)、優夜の境遇の変化をすんなり受け入れられると思います。

――では、鬼頭さん演じる佳織についてはいかがでしょうか?

鬼頭佳織は“ザ・お嬢様”を体現した高嶺の花のような存在です。正義感に溢れたまっすぐな性格ではあるんですが、どこか世間知らずなところもあるので、よくも悪くもまわりから浮いて見えることがあります。面白いなと思ったのは、困っているところを助けてくれた優夜に意外と積極的に迫っていくところ。そんな佳織の恋心と行動力を見ていただきたいです。

松岡正直、最初はあまりに純真すぎて裏を勘ぐっていました。それは僕の心が汚れているからなんだと思うんですけど(笑)、それぐらい人間の理想を凝縮したような存在です。

前田確かに、しっかり芯を持っていて、誰に対しても平等に優しい理想の存在ですよね。だからこそ、みんなの憧れになるんだろうなと思いました。

松岡そうなんですよ。本当にこんな人が世の中にいるのか、でもいてほしい……みたいな理想の存在なんです。

前田個人的には、あかりんにも通じる部分があるなと思いました。

鬼頭えー!?

前田優しいし、まっすぐだし、しっかり自分の芯を持ってるじゃん?

鬼頭めっちゃ褒められた! 嬉しい~。

――では、レクシアについてもうかがえますか?

前田第一印象は、“おてんば”のひと言です! そのすさまじい行動力に圧倒されそうになるんですが、レクシアと私は意外と共通点が多くて、その意味ではとても演じやすいキャラクターでした。特に、好きなものへの感情を正直に出してしまうところ、好きなものを前にすると先走ってしまうところが似ているなと感じます。ただ、そうやって行動するとまわりから「ワガママっぽくない?」と見られることがあるんです。でも、レクシアは「何が悪いの?」と、気にする様子もなくて。確かに筋が通っているから全然嫌味じゃないんです。

鬼頭レクシアと佳織は優夜のことが大好きでまっすぐという共通点があって。2人とも積極的に気持ちをぶつけていこうとするんですが、アプローチの仕方が全然違うのが面白いなと思いました。

松岡おてんばな部分と王女としての佇まいがちゃんと同居しているところもいいですよね。本人は意識して切り替えているわけではないと思うんですが、スイッチが切り替わった瞬間を見るとそのギャップに「ほわぁ~」ってなります(笑)。

前田(笑)。確かに、会話の途中で急に凛とした姿を見せることがあるんですよね。王女の風格を感じさせられます。

――アフレコの感想はいかがでしたか?

前田今お話しした凛とした部分があるので、全体的に少し頭のよさを出したほうがいいのかなと思ったら、逆におてんばで突っ走りやすい部分のほうを強く出してくださいと言われました。「会話が噛み合ってなくてもいいです」と(笑)。自分と性格が近いとはいえ、今まで演じてこなかったタイプだったので、私にとって新たな引き出しを開いてくれたキャラクターになりました。

松岡優夜は見た目が変わっても精神面が変わっていないので、エリートが集まる王星学園に転入しても、相変わらずオドオドしているんです。その“オドオド感”のバランスが難しかったですね。どうしても卑屈になってしまって、何度か「もう少し心を開いてください」と言われました。友達として信じてあげてということだと思うんですが、学園の生徒がいい人ばかりで逆にここが異世界みたいに感じてしまって(笑)。僕自身がつい構えてしまいました。

鬼頭でも、それはすごくわかります! 学園の人たちはいい人ばかりですし、佳織なんて特に聖人のような人なので、演じ方によっては裏があるんじゃないかって勘ぐられる可能性もあるんです。いい人としてのお芝居が嘘くさくならないように、自然に演じないといけないねって、(倉田慎吾役の)村瀬(歩)さんとも話していました。

――優夜と佳織のやりとりで、特に注目してほしいポイントはどこでしょうか?

鬼頭ピュアなやりとりですね! 「早く行っちゃいなよ!」って言いたくなるけど、でもそっと見守っていたい気持ちもある……その甘酸っぱい距離感が注目ポイントです。

松岡佳織はたくさんアプローチしてくれるんですが、優夜からすると彼の性格もあって好意として素直に受け止められないんです。まさか自分が誰かに好かれるなんて思っていないわけですから。その気持ちのズレみたいなところは、もどかしくもあり、鬼頭さんがおっしゃったように見守りたい部分でもあります。

鬼頭しかも佳織は積極的ではあるんですが、経験がないからアプローチの仕方もちょっと変わっていて。別に直接、好き好きとアピールするわけではないんです。そんな恋愛初心者同士の、もどかしくもかわいいやりとりを楽しんでいただけたらなと思います。

――優夜とレクシアについてはいかがでしょうか?

前田佳織とは対象的に「優夜さま、優夜さま」とぐいぐい迫っていきます。私の感覚からするとすごく男前。駆け引きなんて関係なく好きだから好きと伝える、それの何が悪いのというタイプで、きっと優夜さんの人生においてすごく新鮮な相手なんじゃないかなと思います。逆に優夜さんはそんなレクシアのことをどう思っているのか、そちらのほうが気になりますね。どこまで本気にしてくれているのかな、嬉しいと思ってくれていたらいいなぁと、私もいろいろ想像しちゃいます。

松岡正直、優夜からすると未知との遭遇ですよね。

一同(笑)。

松岡目の前にいる人間がいきなり強烈な好意をぶつけてくるわけですよ。そんなこと普通じゃありえないし、優夜の性格からすればなおさら信じられない。プロセスを飛ばしていきなり結果、結果、結果が押し寄せてくるような状況なんです。もちろん、そうなるに至ったちゃんとした理由はあるんですが、優夜としては当然の振る舞いをしているだけなので、「ちょっと待ってください、いろいろすっ飛ばしてますよ!」って焦るしかない。優夜視点だと、完全に宇宙人ですね。

――(笑)。ありがとうございます。では最後に、『いせれべ』の放送を楽しみにしている方へメッセージをいただけますでしょうか?

前田現実世界と異世界の両方でへこたれずに生き抜こうとする優夜さんを最後まで応援していただけたら嬉しいです。他の登場人物も個性豊かで素敵な人たちばかりなので、優夜さんがその人たちとどんな関係性になっていくのか、楽しみにしていてください。あとは、レクシアの暴れっぷりは演じていて本当に楽しかったです!

鬼頭『いせれべ』は誰もが考えるであろう、「こんな能力があったらいいな」を叶えてくれる物語です。優夜をかっこいいと思いながら見るのも、自分だったらこうしたいと想像しながら見るのも、どちらも面白いと思うのでいろいろな視点で楽しんでください。今日は佳織とレクシアのお話しが中心でしたが、他にもかわいい女の子がたくさん登場するので、そちらも楽しみにしていただけたらなと思います。

松岡もしかしたら優夜の境遇からこの作品を復讐劇ととらえる方もいるかと思います。はっきり言っておくとそんなことはありません。「現実世界をも無双する」の無双は誰かを懲らしめるような意味ではないんです。じゃあ、どんな無双なのか。ぜひ、最後まで見ていただいて、その意味を噛みしめていただけたらなと思います。

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